古来より伝わる九星気学の基礎と占い方

実は日本発祥の占いってホント!?

「九星気学は中国で生まれた占い」
・・・そのように解説されている書籍は多いですし、
筆者も当たり前のようにそれを信じていました。

 

しかし、一説によると、日本人が日本で始めた占いだという話もあるのです。
確かに、九星気学のベースとなる十二支十干の考え方は
古代中国で生まれたものですが、
それを発展させて日本流にアレンジしたものが九星気学だというのです。

 

九星気学で使われる定位盤の基礎になっているのは、
下図のような「洛書」と呼ばれるもの。
古代中国の地に栄えていた「夏(か)」という国の国王の元に現れた
「神の使い」の亀の背中に描かれていた9つの文様を図式化したものです。

 

 

つまり、古代中国で生まれた叡智が長い歴史の中でブラッシュアップされ、
日本人の考え方や生活様式に馴染みやすい形に変化したもの
現在の九星気学だと考えればわかりやすいでしょう。

 

ちなみに、創始者は「園田真次郎」という人物。
大正時代に、東京の荻窪に大正館という拠点を作り、
そこから全国にこの占いを広めていったのだと伝えられています。
これが、日本における九星気学の歴史の始まりです。

幸運と不運の捉え方

世の中には、傍から見て羨ましくなるほど運が良い人もいれば、
気の毒に思えるほどツイていない人もいます。

 

例えば、同じようなルックスや学歴でも、
「仕事もプライベートも絶好調!」という人もいれば、
「何をやってもうまくいかない。ずっと恋人もできない」という人もいます。

 

その違いは何か?といえば、やはりそこには持って生まれた「運」があります。
これを「先天運」と言いますが、まさに文字通り、
先天的に決まっている運なのです。
占いの中には、この先天運を重視して
生年月日や出生時間、出生地からかなり厳密に割り出すものもあります。

 

自分がどんな一生を辿るのか?
いつ、どんな人と結婚するのか。
どんな職業に就いて、どこまで出世できるのか。

 

・・・誰しも、人生のだいたいの流れをつかんでおきたいという願望はあるでしょうから、
こうした占いは根強い人気があります。
そして、その鑑定結果に一喜一憂するのです。

 

しかし、人の一生は先天運だけで決まるわけではありません。
周りの環境や、付き合う人、
その人の努力次第で運命は変わり得るのです。

 

少なくとも、九星気学では、その長い歴史の中で後天運を重要視してきました。
この後天運の部分をいかにして伸ばすか?
それが、その人が幸せな人生、納得のいく人生を送れるかどうかを決める
一つの鍵になるわけです。

 

実際、人の手相は刻々と変化していきます。
一般的には左手で先天運、右手で後天運を見ますが、
こまめに観察するようにしていると、面白いほどにその相が変わっていくのです。

開運効果を高める秘訣

長い歴史の中で、九星気学が日本人の生活に浸透してきたのは、

 

「運命(後天運)は自分の手で変えられる」

 

というポジティブな発想がベースにあったからではないかと筆者は思います。

 

9つの星の特徴を知ることで自分の性格傾向を知り、
吉方位や凶方位を知ることで災難から身を守る。
「私は運が悪いから」と諦めてしまうのではなく、
「それならどうすれば運が悪い私でも幸せな人生を送れるのか?」
という“攻め”の一手を考えるという発想が、
この歴史の中で人々に希望を与えてきたのではないでしょうか。

 

九星気学の基本を学ぶことは、自分自身を深く掘り下げることとイコールです。
それによって自分の欠点をカバーし、長所を伸ばすことができます。

 

さらにもう一つ、「徳を積むこと」も開運に欠かせない心がけの一つです。
自分の利益を優先して考えるのではなく、
人のため、世の中のために自分は今、何をすべきか?
ということを考えながら行動するのです。

 

時には自分が損をしているように思えることもあるかもしれませんが、
その小さな徳の積み重ねは必ず自分に返ってきます。

 

運気を上げたい、運の流れを変えたい、幸せになりたいと思うのであれば、
一旦、世の中に対して自分を解き放つこと。
そうすることによって、巡り巡って幸せをつかむことができるでしょう。